大規模環境における Tips


大規模環境とは、サーバー数または同時接続数がおよそ 300 以上の環境を想定しています。 該当する場合、以下の Tips・注意事項を参照いただいたうえで設定を進めてください。

大規模環境における環境設計・設定方法

ネットワーク・エージェント設計

導入前の設計・準備 を参照し、 適切なネットワーク環境および RD エージェントを構成する仮想マシン (ノード) のスペックと数を準備してください。 i

サーバー・ユーザー・アクセスポリシー (アクセス許可) の登録・設定

サーバー・ユーザーの数が多い場合、RD ポータル上で 1 つずつ登録するのに時間を要しますので、一括登録機能を利用いただくことを推奨します。 Excel ファイルに構成を記載して一括で反映できます。具体的な手順は、 一括登録 を参照してください。

多数のユーザーを管理される場合、全体の管理者だけでなく、ユーザーグループごとにユーザー管理者を置いて、 ユーザーの追加/削除とアクセスログ・操作録画の確認を代行させることができます。
ユーザーを管理したい単位 (部署やチームなど) を意識してユーザーグループを設定されることを推奨します。

また、テレワーク用途など、ユーザーに対して 1 つのサーバーを用意し、他のサーバーには接続させたくないようなケースは、 ユーザーグループ・サーバーグループにそれぞれ 1 つのユーザー・サーバーだけを所属させ、ユーザー/サーバーグループ数の分だけ アクセスポリシーを設定することで実現できます。
この場合も 一括登録 を使用して、上記のような構成を一括で設定できます。

大規模環境における注意事項

同時接続数について

ISM Service RA の利用を開始したあとに同時接続ライセンスを変更(同時接続数を追加または削減)される場合、かつ、変更前後いずれかの同時接続数が 350 以上の規模である場合、システム増減設のため個別にメンテナンス作業を実施させていただくことがあります。
具体的には、以下のような場合に個別のメンテナンス作業が必要となります。

  • 同時接続を 350 の倍数(350、700、1050…)以上に引き上げる場合
  • 350 の倍数(350、700、1050…)以上の同時接続を、350 の倍数未満(350未満、700未満、1050未満…)に減らす場合

お手数ですが、このような場合は事前にサポートまでご相談ください。

サーバー接続時の性能について

RDエージェント構成の設計 で記載した仮想マシンのスペックは以下の条件で検証した結果の目安となります。

  • Windows への RDP プロトコルでのリモートデスクトップ接続
  • 壁紙の表示を有効
  • フォントスムージングを無効
  • 解像度は FullHD(1920×1080 ピクセル)
  • 作業内容は一般的なオフィス業務、開発・保守作業などを想定

作業内容やネットワーク状態によっては、操作レスポンスが悪化する可能性がありますので、トライアル期間にお客様環境で検証いただくことをお勧めします。

ファイル共有の性能について

現状のファイル共有機能は、主に接続元クライアントと接続先サーバー間の一時的なファイルのやり取りを用途としてデザインしており、RD エージェント 1 つあたり 1 ノードだけが SFTP サーバーとして動作する仕様です。RD エージェントを冗長化しても、ファイル共有に関しては SFTP サーバーとして動作するのは 1 ノードだけです。
そのため、大規模環境において多数のユーザーが同時にファイルアクセスを行うと、1 ノードにアクセスが集中し、ファイル転送速度や一部のサーバー接続のレスポンスに影響が出る可能性があります。
多数のユーザーが日常的にファイルをやり取りする、サイズの大きなファイルを頻繁にやり取りする場合は、クラウドストレージやファイルサーバーを別途設置してご利用いただくことを推奨します。

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