ファイル共有機能の設定
ファイル共有機能を使用する場合、容量枯渇などのトラブルを避けるため、ファイルを格納する外部ディスクまたは共有フォルダ(NFS)をマウントすることを推奨しています。
また、RDエージェントからファイルを取り出す場合に使用するSFTPのポート番号(直接アクセスする場合・ブラウザでアクセスする場合の2種類)を変更することができます。
本章ではそれらの設定手順を説明します。必要に応じて設定してください。
初めてエージェントを導入される場合は事前に初期設定(rdsetup)を実施してから、エージェントのバージョンが最新でない場合はアップデートしてから設定してください。
エージェントのアップデートについては、運用ガイドの
エージェントアップデート
を参照してください。
なお、ファイル共有機能の利用を開始するには、本章での設定のあと、RD ポータル上でファイルストアのディレクトリー、ファイルストアポリシー(アクセス権)の設定が必要です。
手順については、運用ガイドの
ファイル共有
を参照してください。
- 共有フォルダをマウントしない場合は、冗長化したエージェントであっても特定の1つのノードに対してだけファイル共有機能を有効にしてください。
- 共有フォルダをマウントする場合に限り、冗長化したエージェントの複数のノード上でファイル共有機能を有効にし、特定のノードがダウンしたあともファイル共有機能の利用を継続することができます。 設定手順については、運用ガイドのファイル共有のフェイルオーバー構成を参照してください。
- 共有フォルダをマウントする場合は、UDPおよびTCPプロトコルで、ポート番号2049に通信が可能な状態である必要があります。ファイアウォールなどが設定されている場合、ポート番号2049での通信を許可してください。
- 接続先サーバーからエージェントに対してSFTPアクセスする場合、以下のポート番号に通信が可能な状態である必要があります。ファイアウォールなどが設定されている場合、指定したポートでの通信を許可してください。
- SFTPポート番号 : クライアント等で直接SFTPアクセスする場合のポート番号(デフォルトは
2022
) - SFTP Webクライアントのポート番号 : ブラウザでRDエージェント上のSFTP Webクライアントにアクセスする場合のポート番号(デフォルトは
20081
)
- SFTPポート番号 : クライアント等で直接SFTPアクセスする場合のポート番号(デフォルトは
- RD ポータル上でサーバーに接続している状態でファイル共有機能を有効にすると、サーバー接続が切断されることがあります。サーバー接続を終了させた状態でファイル共有機能を有効にするか、再度接続してください。
外部ディスクのマウント/変更
仮想マシン(VM)に接続されている仮想ディスクをマウントおよび変更する手順を説明します。
マウントするデバイスに十分な空き容量があることを確認してください。
空き容量が1GBを下回った場合、ファイルを配置できなくなります。
-
外部ディスクの確認と準備
以下のコマンドで、RDエージェントのVMに接続されているディスクを確認します。# rdadm filestore show
以下のコマンドで、ディスクをフォーマットします。
# rdadm filestore format -device <デバイス名>
デバイス名はLinuxのデバイスファイルを指定してください。例:
/dev/sdc
-
外部ディスクのマウント
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを停止します。# rdadm service stop
以下のコマンドを実行して外部ディスクをマウントします。
# rdadm filestore mount -device <デバイス名>
デバイス名は上記と同じものを指定してください。なお、デバイスは内部的にUUIDを指定してマウントするため、デバイス名が変わってもマウントしなおす必要はありません。
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを開始します。# rdadm service run
-
外部ディスクの変更
マウントする外部ディスクを変更したい場合は、以下の順でコマンドを実行してください。
新しくマウントする外部ディスクは、事前に1.の手順で準備してください。# rdadm service stop # rdadm filestore reset # rdadm filestore mount -device <デバイス名> # rdadm service run
共有フォルダのマウント/変更
共有フォルダ(NFS)をマウントおよび変更する手順を説明します。
- 開発元では、Azure上に構築したエージェントに、Azure Filesで作成したNFSの共有フォルダをマウントする手順だけを検証しております。 他プラットフォームやNFS以外のファイルシステムを利用する必要がある場合、お手数ですが事前にサポートまでご連絡ください。
- マウントする共有フォルダに十分な空き容量があることを確認してください。
空き容量が1GBを下回った場合、ファイルを配置できなくなります。 - 手順の中でサービスを停止すると、そのエージェントを介してサーバーに接続しているセションは切断されます。接続中のユーザーがいないか確認してから実施してください。
-
共有フォルダの準備
ファイル共有に使用する共有フォルダ(NFS)を作成します。また、作成した共有フォルダのパスとマウントオプションを確認します。
具体例は共有フォルダのマウントに必要な情報の確認を参照してください。 -
共有フォルダのマウント
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを停止します。# rdadm service stop
以下のコマンドを実行して共有フォルダをマウントします。
# rdadm filestore mount --type nfs --device <パス> --option <マウントオプション>
<パス>
と<オプション>
には、「1. 共有フォルダの準備」で確認した情報を指定してください。以下のコマンドでRDエージェントのサービスを開始します。
# rdadm service run
-
外部ディスクの変更
マウントする共有フォルダを変更したい場合は、以下の順でコマンドを実行してください。
新しくマウントする共有フォルダは、事前に1.の手順で準備してください。# rdadm service stop # rdadm filestore reset # rdadm filestore mount --type nfs --device <パス> --option <マウントオプション> # rdadm service run
SFTPポート番号の変更
SFTPクライアント等を使用して、RDエージェントのファイル共有機能に接続する際のポート番号を変更することができます。
デフォルトは2022
です。
-
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを停止します。
# rdadm service stop
-
以下のコマンドを実行し、SFTPポート番号を変更します。
# rdadm filestore sftpport -port <ポート番号>
-
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを開始します。
# rdadm service run
サービスを停止すると、そのエージェントを介してサーバーに接続しているセションは切断されます。接続中のユーザーがいないか確認してから実施してください。
SFTP Webクライアントのポート番号の変更
ブラウザを使用してRDエージェントのSFTP Webクライアントに接続する際のポート番号を変更することができます。
デフォルトは20081
です。
-
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを停止します。
# rdadm service stop
-
以下のコマンドを実行し、SFTPポート番号を変更します。
# rdadm filestore sftpwebcport -port <ポート番号>
-
以下のコマンドでRDエージェントのサービスを開始します。
# rdadm service run
サービスを停止すると、そのエージェントを介してサーバーに接続しているセションは切断されます。接続中のユーザーがいないか確認してから実施してください。
ファイル共有機能の無効化
ファイル共有機能の利用を停止したい場合は、以下の手順を実行してください。
-
以下のコマンドで設定した外部ディスクの設定を初期化します。
# rdadm filestore reset
-
ファイル共有機能を無効化し、RDエージェントを再起動します。
- 設定インターフェイス(rdsetup)を起動します。
Tunaclo RD Settings
中のFile Sharing
を(空)
に設定します。Save
中のSave-And-Restart
を選択してRDエージェントを再起動します。
サービスを停止すると、そのエージェントを介してサーバーに接続しているセションは切断されます。接続中のユーザーがいないか確認してから実施してください。